映画

「正人」の日記

映画自評:映画『どうすればよかったのか?』が映し出す、負の連鎖とその断ち切り方|この映画は他人事か?

この映画を撮っている監督のドキュメンタリー映画だということは知っている。 だから監督が当事者だ。 その監督が問う。「どうすればよかったのか?」と。 映画鑑賞後、ボクは決して他人事のようには思えなかった。これは自分事かもしれない。 言うなればボクはあの父親側だ。 残念ながら、監督側ではない。
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映画自評:「真珠のボタン」レビュー:宇宙、海、絶滅した民族を描くチリの壮大なドキュメンタリー

監督のこと、チリのこと、南米の歴史のこと、を詳しく知ってこの映画を観る選択をしたわけではない。 ドキュメンタリーの映画だというそれだけで選択したが、今まで観たドキュメンタリー映画とはレベルが違って愕然とした。
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映画自評:「ロボット・ドリームズ」感想:動物の国で孤独な犬とロボットの友情に心を揺さぶられ…た?

良い映画との噂を聞き、かつ上映期間が長いので、これは一度見ておこうというイマイチ鑑賞動機が定まらないまま観たこの映画だが、往々にして自分自身の「観たい」という気持ちが高ぶらないまま観た映画というのは、いくら世間の評価が高かったからと言って「評価」もそのまま自分も同調する訳に行かない。 勿論、噂を信じて観て正解だったものも数多いし、部分的にすごく良かったが全体的には「どうだったかな~」的なモヤモヤした感情を抱いて終わった映画も多い。 「ロボットドリームズ」は、ボクは部分的にはとても良かったが、全体的には「雑音」が多く、映画世界に入り込めず、ただラストだけはとても素晴らしく終えることができて良かった映画だという感想だ。
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映画自評:感動の涙の裏側にあるもの|『花嫁はどこへ?』が描くインド社会の深層

奇麗な涙を流したいですか。 ストレスを発散したいですか。 何か思い悩んでいて違う切り口を探していませんか。 そんな方は迷わず騙されたと思ってインド映画「花嫁はどこへ?」を観ましょう。
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映画自評:【必見】「パルバティ・バウル 黄金の河を渡って」が明かす、インド伝統文化の神秘。新世界を知る。

十三はセブンシアターで「パルバティ・バウル 黄金の河を渡って」を観てきた。 初めは「花嫁はどこへ?」を塚口で観る予定だったのだが時間が合わず、この映画を観ることができる映画館を探していたらたまたま「パルバティ・バウル 黄金の河を渡って」に出会ってしまった。運命だろう。
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映画自評:【映画『クラウド』考察】身近に潜む悪意の正体と対処法:人間関係の心理学「すぐそばにある悪意」に気づけ!

アナタは何気なく生きていてももしかしたら誰かを傷つけているかもしれない。意図的ではなくても。 相手は被害者だ。 被害者にとって加害者のことは忘れない。 このことは加害者は軽視している。加害者たる所以ともいえる。 日常生活において時に被害者であっても見解の違いなどから双方の立場が入れ替わり被害者が途端に加害者になることもままあること。社会生活を営む上で立場が交互に変わる事なぞショッチュウなのだ。我々は日々経験しているはず。仕事をしていれば猶更。
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映画自評:Rotten Tomatoes98%の「ヒットマン」を鑑賞!意外な結末に驚きを隠せない【ネタバレ注意】

Rotten Tomatoesは、英語圏で上映または配信されている作品を対象に、映画評論家によるレビューをまとめた映画批評サイトで、「ヒットマン」は98%のポイントを獲得をしている。 Rotten Tomatoesの評価そのものを疑問視する人もいるが、ボクは映画を観る際の基準の「一つ」にしている。 先に言っておこう。 今回はその基準がハズレた。w
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映画自評:映画『動物界』(2024) 評価と考察: 観る人を嗅ぎ分ける問題作の真意

異種混合物譚、とでもいうのだろうか、映画にはそういった類のジャンルがあるような気がする。 この映画「動物界」は紛れもなく人間と動物の混合物譚である。 ネタバレ以前のこの段階では予告編以上のことは語らないが、『シェイプ・オブ・ウォーター』や『ボーダー 二つの世界』をイメージしていただければこの作品世界に相当近づける。ハリウッド系のそれではない。
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映画自評:『ジョイランド』レビュー:多彩なテーマが織りなす感動作の魅力を独自解説

そもそもオモシロい映画と聞いて、でも次にパキスタン映画だと知って、観に行くかどうかのハードルを各個人がどう越えるのか興味深い。 ボクの場合 ・オモシロいと聞いたが、内容は知らなかった ・パキスタンに行ったことがないが興味があった ・パキスタンの街並み、生活の様子を見たかった ・そもそも知らない地域への興味がある ・賞をもらうほどの映画のレベルだそう ・インドに行ったことがあるが、似ていて大いに違うのだろう という程度でこの映画を観ることに決めた。 結果見て大正解だったわけだ。 内容も良し、映像も良し。 国が違えど、様式が違えど、時代が違えど、宗教が違えど、人生で人を悩ます案件は何処でも同じ。
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映画自評:『シビル・ウォー』を2回観て知ったこと:戦争フォトグラファーはどう成長した?

2回目の「シビル・ウォー」はIMAX®で楽しんできた。 1回目が普通の映画体験で勿体ない思いをしたからだ。 音響、映像と映画館ならではの映画体験を効果的、最高に引き出していたと思い2度目の鑑賞を1回目終了後即座に決めていた。 制作者、出演者、関わった方にに申し訳ないが映画によっては家でパソコンで観るに十分な映画もあるが、この映画は映画館で体験すべき映画だ。