ミニシアターでの映画鑑賞が好きだ。
映画館で映画を観ると言えば、半分以上がミニシアターかもしれない。
そんなボクが2023年度まででベストの関西のミニシアター王を勝手に決定させていただきました!
ドュルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルンッ!
出町座さんです!
おめでとうございま~す。
そもそもなんでミニシアターにボクが多くいくのか。
ミニシアターで上映されがちな映画が好きなことも大きく由来しているのだろう。また、その映画館が生み出す雰囲気やくるお客さん層も好ましい。
「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」の正反対版なのだろう。何から何まで好ましく見えてくる。
とはいえミニシアターの運営は厳しいものがあり、改装が必要でも自費でできないことがあったり、残念ながら運営そのものを断念し廃業するミニシアターもある。
そんな中ミニシアターでクラウドファンディングで改装なりを募集しているところを見つけるとボクは微力ながら支援を申し出ている。先だっては十三の第七芸術劇場の改装の支援をさせて頂いた。
そもそもミニシアター支援の始まりは「立誠シネマプロジェクト」から「出町座」へと生まれ変わろうとしたクラファンからだった。
「立誠シネマ」は廃校となった小学校を利用した学園祭のような映画館で、でも上映映画は結構渋くボクのお好みのミニシアターの一つだった。そのミニシアターがなくなり、移転すると聞いて迷わずクラファンの支援を決めたのだ。以降、移転先の出町桝形商店街とも見事に融合し地域に根差したミニシアターとなり、映画だけに止まらず初心の思い通り文化の発信地になっているように思える。
立誠シネマだけでなく、他のミニシアターも暗部を抱え廃業するケースもあったり、ネガティブな労働環境が中々改善されないケースもあったりするようだが、客の立場から言わせていただくと、今回のこのような再生のケース(まだ途中であっても、改善が必要な部分があったとしても)他のミニシアターは見習うべき部分(姿勢・マインド)が多いのではないだろうか。
出町座の再生の良かった点の一つは選書の本屋を同時に抱えていることだと思う。狙い通りだ。ミニシアター好きには本好きも多い。情報を求めている人が欲しい情報がそこにあれば飛びつくのは必至。加え、毎月送られてくる洋書のブックセレクション。これも良かった。
他のミニシアターが見習うべき部分で是非、と思ったマインドがマイナスをジョークで切り返す心意気の部分だ。
先日出町座である映画を観に行ったら、なんと観客がボク一人だったのだ。
これまでも一人は無かったが、一人に近い人数は何回かあった。だけど一人は初体験。そんな時、出町座スタッフがくれた缶バッチが以下のバッチ。
なんと粋なバッチであろう!
ってか、他の映画館でももしかしたらあるの? それはそれでいい。
イラストも可愛いし、唯一無二感があり、なおかつオシャレ!
これをもらえると館内を自由に動き回れて、席も自由。w
音を立てるのに心配をしなくてもいい。
逆に映写室のくしゃみの音さえ聞こえちゃう。
ネガティブな雰囲気を一気に楽しくさせてくれる。
気持ちの問題よね。
なんでも。
しかも、この時の映画が結構よかったわけ。お得感倍増。もう皆に映画館を勧めしたくなるわ、映画をお勧めしたくなるわでプラス効果が掛け算で増える増える。
だから、経営者はこういうただ単にモノを販売するだけや、人を呼び寄せるモノだけじゃなく、人の気持ちをどう転換させる、といった人のマインドの変容を感じて運営しないといかんよね、っていう自戒を含めた感じを受けたね。
素晴らしいカフェを作ったところでカフェの店員が仏頂面ではいくらレシピ通りに作ったところで受け取った側は美味しく感じられないし、モギリの人の笑顔の一つでさえ映画館の印象そのものが変わってしまう。
ただ単にオシャレな服装を着ている兄ちゃんじゃなく、丸眼鏡の奥に優しい目が微笑んでるのを見つけただけで一人でいてもホッとするものよ。
シネコンのキレイなマニュアル通りの笑顔はすぐばれる。
すっかりと商店街の風景になじんだミニシアターは、何年も前からあったかのような自然さ佇まいと待ちゆく人たちとの融合を感じさせる。
出町座がくる以前の商店街の活況をしらないが、出町座が出来てから一層盛り上がって来たのではないだろうか。相乗効果であってほしい。
これこそミニシアターの理想系ではないだろうか。
全国にこんなミニシアターがもっとあって欲しいし、増えてほしい。
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