映画感想

「正人」の日記

映画自評:「関心領域」と無関心と行動の狭間で。

湯気の立つホカホカの晩ご飯をハフハフ言いながら夕方のニュースを見ている。 ガザに対するアメリカでの学生のデモのニュースだ。ガザでは年端のいかない子どもが餓死させられようとしている。イスラエルはかつてホロコーストで被害者となった国だが今回は積極的に加害者となっている。 その様子をボクはただの傍観者として何の行動もせず見ているだけだ。 ガザへのチッポケな寄付金で偽善的行為をもって満足し自らの罪悪感を誤魔化している。 監督、原作者はこのようなな傍観者の我々の状況を見透かしているようだ。
「正人」の日記

映画自評:時代劇に全く関心のない人間が「鬼平犯科帳 血闘」を観てどう思ったか。

「鬼平犯科帳」の名は知ってる。 でも、テレビでも観たことがないし、小説も読んだことがない。 全く住む世界が違う別世界だったのだ。そんな人間が「映画」として今作を観てどう思ったかを包み隠さず、感想を書いていこうと思う。 ファンの方には相当な批判に聞こえると思うが、恨みがあるわけではない。
「正人」の日記

神戸新開地のミニシアター、「パルシネマしんこうえん」で「せかいのおきく」をまたまた観てきた。「YOIHI PROJECTの第一弾作品」って知ってた?

つい先だって、ほぼ同じタイトル画像で「ほかげ」を中心に書いてみました。 今回は「せかいのおきく」三度です。 書くのが三回目。観たのは二回目。 しつこいね~。 いや、惚れているんです。 いい映画ですよ。
「正人」の日記

映画自評:神戸新開地のミニシアター、「パルシネマしんこうえん」で「ほかげ」「せかいのおきく」を観てきた。二本立ての映画館は世界遺産にしよう!

「せかいのおきく」は鑑賞2回目だ。別府のブルバード会館での思わぬ鑑賞で感動し、ここパルシネマしんこうえんで再会となった。 パルシネマしんこうえんはミニシアターでも今や珍しい二本立ての映画館だ。昔はよくあった。 また、パルシネマは二本立てでも映画の選択にこだわりを感じる。 今回のアソートは、「ほかげ」と「せかいのおきく」。 さて、くくりとしては何くくりを言おうか。
「正人」の日記

映画自評:社会逸脱者が居場所作りにもがく「ベイビーワルキューレ」を観たが、同様な悩みを抱える人はもっと真剣に見よう。

どうも偏見的な思い込みからか日本映画のアクション系には苦手意識が強く、観るのをためらってしまう。 作られたアクション。 一生懸命さがでるアクション。 練習した感がでるアクション。 それらが透けて見えるとストーリーを一旦逸脱し、そのアクションの白々しさに付き合わないといけない一瞬にタマラナイ居心地の悪さを感じてしまい嫌になるのだ。
「正人」の日記

映画自評:「システムクラッシャー」は常識クラッシャーであり、概念クラッシャーだった。

分かっていたつもり。 分かっていたはず。 ある程度知っていたことに対して、或いは、 ある程度経験したことに対しては、それ以上の 予想外のことに出会うと、 予想を上回る展開に出会うと思わず口に出てくる言葉だろう。 プーチンなんかもこの映画のことは全く系統が違うが今の時代の政治のシステムクラッシャーなんだろう。
「正人」の日記

元町映画館でサポーターズクラブに加入してきたが、これで一助になるの? ミニシアター事情。

ミニシアターで上映されるような映画が好きで結果的に映画鑑賞のほとんどがミニシアターでまかなっている。 全国どこのミニシアターも経営不振で、実際に惜しまれつつも閉じるミニシアターもこれまでにいくつかあり、その度に小さいニュースとなる。 ミニシアターが無くなれば、ボクの見たいような映画はどこで見ればいいのだろうか。 この度ひょんなことから元町映画館が経営不振の状態にあるとの情報が入り確かめたところ、HPで情報を公開しており、対策としてサポーターズクラブを設立し支援を求めているという。
「正人」の日記

十三、第七芸術劇場で「正義の行方」を観た。人間社会の不完全さを見せられた。

「正義」ってなんだ。 「真実」ってなんだ。 「『真実』ってなんだ」ってなんだ?っていう人がいるかもしれない。 「真実」は一つじゃないか、と。 もし、警察が冤罪を生んだと仮定するなら、それは新たな犯罪を生んでしまっていることだし、仮に「あいちゃん事件」だけに関わっていたとも仮定はできるし、警察がその事件に関して冤罪を生んでいた可能性もあるのだ。 この事件には、「真実」にも複数のパターンがある可能性があることを承知しておかなければならない。
「正人」の日記

映画時評:モノクロ映画「人生は四十二から」を観た。大推薦! もし観ることが出来る環境があるなら是非!

大阪の中崎町にあるミニシアター、プラネットプラスワンでモノクロ映画「人生は四十二から」を観た。想像以上にムッチャ面白かった! もし皆さんに見る機会があるなら大推薦だ! 「もし」と書いたのは、そもそもこの映画は1935年公開の米国映画。なかなか見る環境にある方は少ないだろう。
「正人」の日記

映画時評:映画「ザリガニの鳴くところ」を観た。思うところがある。

小説「ザリガニの鳴くところ」を読んで感銘を受け、その流れで見逃していた映画「ザリガニの鳴くところ」がAmazonプライムであったので思わず観た。正直に言うとPC画面で見て十分だった。 映画肯定派の皆様には申し訳ないが、やはり物足りない。 時間内で小説の内容をうまく収めた映画監督の手腕は素晴らしいが、小説世界の素晴らしさと同程度の映画としての素晴らしさを描けたかどうかは、甚だ疑問だ。 もう一度言い直そう。 編集においてはOK。 映画として素晴らしかったかどうかは疑問。