「鬼平犯科帳」の名は知ってる。
でも、テレビでも観たことがないし、小説も読んだことがない。
全く住む世界が違う別世界だったのだ。そんな人間が「映画」として今作を観てどう思ったかを包み隠さず、感想を書いていこうと思う。
ファンの方には相当な批判に聞こえると思うが、恨みがあるわけではない。
仕事休みの休日は映画を観る楽しみで朝からワクワクしている。
この日の休みは前々から決めていた「関心領域」を観ることにしていて、ちょちょっと朝からソワソワ気味。
だが映画一本見るだけでは一日を持て余してしまう。他の用事がない。今日は2本観よう。でも、そんな時に限って絶対に観たいもう1本がないのだ。
職場の人と話してた「猿の惑星」にしよかとほぼ決めていた時に劇場HPでフト目に留まった1本。
最近時代劇に縁があるのでもしかしたら呼ばれたかもしれない。
そんな軽い感じで観た。
以下ネタバレを含む。時代劇ファン、鬼平ファンさんは読むことをお勧めしない。
時代劇のチャンバラものと言えば古くは、黒澤明監督しか見ていないし、何度か見ており、記憶に残る映像、アイデア溢れる決闘シーンなど、海外ファンも多く、作品としても名が知れているところが多い。
アクション映画全体で言えば、歴史を重ねるごとに派手なモノや、アイデアや工夫を重ねたアクションで魅せてくれるものも多く、映画の歴史を重ねるごと質の向上が上がっているのが見ていてわかる。
今作品も、観る前に評価をネットで見ると結構高く、時代劇ファンの目の肥えた方々の評価を得て、それらの評価なのだろうからその点でもボクの期待値は高かったのだ。
さて本題に入ろう。
「おまさ」と「九平」の存在が際立った今作。「血闘」の大げさなタイトルが霞む。
一人対多数と言う意味では「血闘」なのかもしれないが、昨今の工夫を凝らしたアクション映画の中では、戦い方がオーソドックスすぎるのではないだろうか。大変だとは思うが。
小道具などで血飛沫をド派手にドバアーとするのを良しとしないなら、違うパターンを用意するとか、この映画の「血闘」らしきところを見せてはほしかった。
原作やテレビが連作であるように、映画も連作する気満々の終わり方。
タイトルと映画内容のフォーカスのしどころを間違えた様子を感じた。
元々のファンありきの映画製作なのだろう。
ただ、時代背景を基にした人情物はなかなかいける。
役者さんが上手いと特に見入ってしまう。
あと、CG(?)なのか、街の遠景が描かれていて素晴らしかった。
コメント