触覚に関心がある。
人は生命が誕生して最初に育つ感覚が触覚だそうだ。胎児の頃から育ち始め、お母さんのお腹の中で発達し、出産後も触覚により世の中を知っていく。人の原初の感覚、触覚。大事な感覚ではないだろうか。
だが、科学的にはまだ分からないことや、誤解されていることも多く、他の感覚器官より研究成果が世に広まっているとは言えない。
デイヴィッド・J・リンデン氏は触覚の専門の科学者ではなく脳の研究者であるが、神経科学者であり触覚科学の大ファンであるという立場からこの本を書いたという。ド素人が勉強した程度のファンではない。
実際、読んでみて内容的に専門過ぎて分からなさすぎる箇所の多すぎること甚だしいが、リンデン氏のプライベートセクシャルトークを交えたエピソードも面白く何とか読み終えることができた。
習慣として寝る前に読む本にしていたが、難解なのですぐに就寝につくことができた。w
触れ合いが多いバスケットボールチームが強い話は、我々にとって古典的な話だが昨今のセクシャル云々の世の中では改めて見直して頂きたい人間的な事象だと思う。
コミュニケーションで今では接触を避ける傾向にありがちである一方なので、このままでは社会全体が分かり合えない不安を抱える大きな溝を作りかねない。小さな信頼できるソサエティから身体接触をを厭わないコミュニケーションの取り方をしておかないと相手の意図を汲み取れないや共感できないなど他者との生活において支障をきたす恐れや自身にストレス耐性が付かない恐れもある。
人は社会性動物である。
好まざるとも宿命だ。
皮膚感覚は、思う以上に大事ではないだろうか。
リンデン氏はこの他にも興味深い本を数冊書いている。また読んでみたいと思う。
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