
読書感想:「呑み込まれた男」は文章はともかく、ジュゼッペ老の世界観に呑み込まれる。
独立系書店、という言い方がいいのか、京都の誠光社でのお勧め本であったエドワード・ケアリー「呑み込まれた男」を読んだ。
要はピノキオのお父さんを主体にして巨大魚に呑み込まれたところを小説として書かれた本だ。
独白系回顧小説、とでも言えるのか。
色んな意味でメタファーに富んでいる。小説世界をそのまま間に受けるわけにいかない。そもそもピノキオの話自体が寓話なんだし、ピノキオを生んだ親が彼なんだから物語も示唆に富むのも当たり前と言えよう。