
映画自評:「愛に乱暴」はタイトルだけが乱暴で内容は言うほど乱暴ではない。
監督のキャスト選出は秀逸である。
役どころにピタリとハマる役者さんたちが素晴らしい。
役者さんの演技力と監督のキャスティング力の賜物がこの映画の成果と言えると思う。
幸せな生活を送っているはずの主婦が徐々に壊れてくのは、それぞれの「思い通り」に行かなかった生活に小さな歪みが徐々に入り次第に大きくなって修正が利かなくなってしまい、その「うまくいっていない現実」を認めようとしないことで取り返しのつかない結果を招いてしまう。
でもこれは、ごくごく一般家庭の一般主婦にも起こりうる日常の愛の事件だろう。