ネタバレを含む感想在り。
かの名映画『テルマ&ルイーズ』は女性が二人スクリーンを背にして出て行ってエンディング(イメージとして)だったが、『ロイヤルホテル』では差別、偏見、過去からの因習との戦い、とに決別しスクリーンに二人して向かってエンディングを迎えた。
映画や読書、芸術に対する姿勢は第三者的な視点がまず必要で、それに個人的な感想や思い入れを交えるのが楽しいんだが、この「ロイヤルホテル」はなぜかチクチクといら立ちを感じながら観ていて、まさに怒りの沸点の違いにイラついた感じとなっていた。
女性二人が旅に出て(ザクっとまとめて言うと)トラブルにあい、徐々に普段ではでないような活動をし出し、最後に沸点に達し爆発する、と言う点では「テルマ&ルイーズ」と「ロイヤルホテル」は同じジャンルと言っていいだろう。
何故に違いを感じるのだろう。
単純な見解を一つ言えば、監督が「テルマ…」は男性で昔風、「ロイヤル…」は女性で今風。
「テルマ…」の解決法やキレ方が男性的なのに対し、「ロイヤル…」の最後の決断はともかく、そこに至る過程は観ていてイライラしたが、それこそ女性が置かれている、置かれてきた現実なのだろう。
そういった意味で女性監督がリメイクする形となる現実的な「テルマ&ルイーズ」はこうですよ、と結果的に教えて頂く形となったと思えた。
ま、もちろん、監督は全く以て違う視点から制作を試みているようだが。
実際にあったドキュメンタリーから着想を得たとのことではあるが、ラストのシーンは「テルマ…」を思い出さずにはいられない。
ボクは、この監督の前作「アシスタント」も観ており、正直言ってそんなに注目しているわけではないが、何かと縁がある。w
失礼な言い方でゴメンナサイ。
ハラスメントを題材に女性の視点から描くのが特徴のようで、それが現実の一つの側面であったとしても映画の描き方としてはスッキリしないというのがボクの印象だ。
だからこそ、いいのかもしれない! (純粋に女性立場)
最後に一つ提言だが、
「フェミニスト・スリラー」なんて新語を作って煽っているが、特段に新語を作る程でもない。
映画宣伝部は、映画内容をしっかり見て、これから映画を観ようとする人に変に感情を煽ることではなく、内容を魅力的に伝える語彙力で映画の見方を伝えては如何だろうか。
最後の最後に映画館について
映画館で映画が始まる前の時間潰しは何かと大問題だ。チケットをネットで買い時間通りに行くのが理想だが、必ずしもそうならないし、そうしたくない事情もある。そこで欲しいのが時間潰しのためのラウンジの様なものだ。
ただし大きなシアターに限ってラウンジは人混みで落ち着かなかったり、狭かったりで「理想形」は早々ない。
そんな中
テアトル梅田4Fのラウンジはまさに理想郷だ。
言ってしまうと人が殺到する危険性があるのだが、閑散化しすぎると閉鎖の危機もある。
ただテアトルはミニシアター系の映画上映がほぼなので映画好きしか来ない。だから、皆さん秩序よく利用しましょう!
ソファあり、ちょっとしたテーブル在り、映画を観なくてもいいでしょう。
目の前には開発途中の公園があり、今後緑が目に映えます。
絶好の場所間違いなし!
さあ、テアトル梅田へ!
ただ、テアトル梅田は、席が観にくいのよね…。
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