映画感想

「正人」の日記

映画自評:『セッションマン:ニッキー・ホプキンズ ローリング・ストーンズに愛された男』は我こそは日蔭者でありながらも世の貢献者だと思う人に観てもらいたい映画だ

『セッションマン:ニッキー・ホプキンズ ローリング・ストーンズに愛された男』をテアトル梅田で観てきた。 感慨深いいい映画だった。世の多くの人に観てもらいたい。 タイトルは必ずしもニッキー・ホプキンスの人生全てを言い表せてはいないが、特徴的な部分の一つだ。
「正人」の日記

映画自評:「箱男」は鑑賞後も心に何かを残し続ける。感想2回目。

ま、どんな映画もそうだけれどね。 言いたいのは、心にズシーンと形容しがたい「何か」が居座り続け、問いを発するのだ。こういった映画は困ったものだ。(誉め言葉) バカなので鑑賞後すぐに感想を書いても思ったこと感じたことをその時に全部は書き切れていない。後々ベッドに潜り込んだ時にフト疑問が頭をよぎる。
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映画自評:安部公房は現代を見越して書いていたのか「箱男」。それとも永遠の普遍的問題なのだろうか。

発達障害の子がクールダウンするスペースをこの映画のことを観て思い出した。 この箱はそれ以外でも需要があるかもしれない。映画の宣伝で映画館にソックリな「箱」が置いてあったが、強度も良さそうだし売れるかもしれない。自分で作れ、って話だけれど「強度」を出す工夫はメンドくさそう。 部屋に一つパーソナルスペースがさらにあってもいいかな。w
「正人」の日記

映画自評:映画「マミー」は単純に「冤罪ドキュメンタリーモノ」というジャンル分けでいいのだろうか。

正直な感想として批判を恐れずに書こうと思う。 「司法」という観点から言えば、「あの件については冤罪かもしれない」が、だからと言って映画全編を観てあの夫婦の犯罪の歴史を知った挙句、全くの「白」とは思えない。「お金にならないからやらない」が理由になるとは思えないからだ。 カメラの前でシャーシャーと犯罪の過去を述べる下りは呆れてものが言えない。誰がそんな人物の言うことを信じるのだろうか。 そして、監督までもが不当な方法で撮影をしようとする…。 ?(疑問)
「正人」の日記

映画自評:監督の編集手腕が光る「めくらやなぎと眠る女」。春樹ワールド存分に味わえる村上作品初アニメ。

ハルキニストじゃないけど、村上春樹作品は大体読んでいる。 ジョン・アーヴィングのような物語を構築する作家がすきなのだ。 だから、村上春樹作品も出版されたら読んでいる。 さて、今回は短編集が映画となった、となったという情報だけで観に行った。後は海外制作のアニメ、ってことくらい。でも、 観終わったのちに監督さんの編集能力に大変な感心をした次第。まるで一つの作品かのようになっているではないか。
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映画自評:「ロイヤルホテル」は私的感情が入ったままで見るとストレスが溜まる

かの名映画『テルマ&ルイーズ』は女性が二人スクリーンを背にして出て行ってエンディング(イメージとして)だったが、『ロイヤルホテル』では差別、偏見、過去からの因習との戦い、とに決別しスクリーンに二人して向かってエンディングを迎えた。 映画や読書、芸術に対する姿勢は第三者的な視点がまず必要で、それに個人的な感想や思い入れを交えるのが楽しいんだが、この「ロイヤルホテル」はなぜかチクチクといら立ちを感じながら観ていて、まさに怒りの沸点の違いにイラついた感じとなっていた。
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映画自評:もしかして「コカイン・ベア」は素材を活かし切ったのかも

人間が何らかの理由で飛行機から投げ落としたコカインを野生のクマが喰って狂暴化。いつも以上の力を発揮し人間の力では抑制できなくなって困ってしまった、 「だから麻薬は止めましょう」 と内容を勝手に想像していた。 ところがところが、映画が始まってすぐに「この映画は実話に基づくもの」といきなり想像とは違う世界に連れていかれた。 実話に近いとな?
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映画自評:一度観たら不条理設定でもハマる『ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー』

可愛い若い女子二人が最強の殺し屋だった、って設定からしてマンガ的で映画にしたらB級映画確定なんだけれど、それをトコトン突き詰めてやり切ったらむっちゃカッコええ映画、ってのがこの映画の趣旨だろうと。 で、第一弾が良かったのでシリーズ第二弾ができてしまった。(だいぶ前の話) この感想を書く時点で第三弾の公開決定が発表されている。 素晴らしい! 大賞賛である! その「2ベイビー」を最近Amazonプライムで観たので感想を。
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映画自評:「市子」「ある男」「ある行旅死亡人の物語」それぞれの物語で語るべき物語と語りたくない物語と。

自分には潜在意識化に失踪願望的なモノかそれに似たような願望、もしくは出生に関する暗に不安症みたいなものが予てからあるのだろうか…。 つい最近「ある行旅死亡人の物語」という本を読んで感想をUPした。 「ある男」は小説は読んでいて、これを機会にAmazonプライムで映画も観た。 「市子」は上映期間中に観たかったがどうもスケジュールが合わず今回Amazonプライムで見ることが出来たのでこの機会に観ることにした。 自分はどうもこの手のストーリーに惹かれる傾向があるようだ。
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読書感想:「ある行旅死亡人の物語」を読んで思うところ。オモシロかったが、そこまで立ち入っていいのかどうか疑問。

「ある行旅死亡人の物語」は書店で目立つところに置いていて気にはなっていたが、SNSからもちょくちょく噂を聞くようになったので買って読むことにした。 まず「行旅死亡人」と言う言葉自体聞き慣れないが、 行旅死亡人(こうりょしぼうにん)とは、日本において、行旅中死亡し引き取り手が存在しない死者を指す言葉で、行き倒れている人の身分を表す法律上の呼称でもある。また、本人の氏名または本籍地・住所などが判明せず、かつ遺体の引き取り手が存在しない死者も行旅死亡人と見なす。「行旅」とあるが、その定義から必ずしも旅行中の死者であるとは限らない。