映画感想

「正人」の日記

映画自評:映画の常識を覆す!「シビル・ウォー」が観客に与える身体的・感情的インパクトとは

心からの叫びを際立てるための無音 残酷な現実を反映するための美しさ 絶叫するだけが悲しみを表す方法じゃない 醜い映像を作り出すだけが虚無感を表す方法じゃない そんな逆説的な映画の作り方で今の現世界が抱えている諸問題の行き場のなさを「アナタならどうする」と提示されているようで観ていてのめり込まざるを得ない。 今回は一般のシアターで観てしまったが、次はDolby等映像美、音響環境がもっと映える劇場で観てみたい。
「正人」の日記

映画自評:【2024年話題作】「ラストマイル」の魅力と課題:その魅力と合わない人の特徴とは。

観る予定はなかったが評判が良かったので観に行って来た「ラストマイル」。 ナルヘソ。 確かにオモシロかった。 でも、ボクには合わなかった。
「正人」の日記

映画自評:【考察】「ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ」の衝撃の真相:二人目は「アナタ」?精神医学的解釈と映画分析

「ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ」を観に行った。 正直言って最初は余り興味がなかったのだ。 だから観るつもりはなかった。 しかし、SNSでの盛り上がりに観ないで評価はできないので、一回観てみようと映画館に赴いたわけだ。
「正人」の日記

映画自評:【2024年注目作】「侍タイムスリッパー」が revolutionize する時代劇の世界:斬新な視点と伝統の融合

オモシロいとの噂を聞きつけて観に行ってきた。 エンドロールが流れ終わり、劇場がライトアップされる頃、自然と劇場内で拍手が送られた。久しく観たことのない光景だった。 心の中で「余は満足じゃ」と呟いて家路についた。←誰?
「正人」の日記

映画自評:ベイビーわるきゅーれ映画制作の裏側を知る!アクション映画好き必見のドキュメンタリー映画

アクション映画作りの現場を赤裸々に見せてくれる貴重なドキュメンタリー映画だ。 そもそも映画のキャッチコピーでも二人をクローズアップした文言はない。 二人のドキュメンタリーと思った人は勝手な勘違いだろう。 この映画でクローズアップされたのは「新しいアクション映画が如何に作られたか」だと思う。 人によっては、違いが分からないという人もいるかもしれないが、この映画によるそれぞれの出会いはまさに奇跡。
「正人」の日記

映画自評:『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』はオモシロかったが、自ら設定したハードル「史上最強の敵」は「史上最強」だったのだろうか。

いや~、オモシロかったですね。 やはり、1&2を観てその世界観に魅了された人は、続編を望みたくなるもんですよね~。 ですが、意外にも世間の盛り上がり(一部ですが)が白熱化しているのにはビックリです。これほどファンが多いとは。 本当にいい映画とは、口伝で広がっていくものなんですね。 シリーズ化されると面白くなくなっちゃったりするのも映画の常で大作化される程面白くなくなるのも常です。ですが、今作はオモシロくなくなることに関しては未見の方は心配なさらなくて結構です。 十分にオモシロいです。 ただ何事においても満点というのはないと思います。 以下、映画素人なりの私見を交えての感想をガチで書いていきたいと思います。 「愛」を込めて。
「正人」の日記

映画自評:「サウンド・オブ・フリーダム」を映雄譚にしてはいけない。皆の問題にすべきもの。

制作者、出演者の熱い想いは映画開始早々「この映画は事実に基づいて作られた」という説明と、「映画最後に大事なメッセージがあり、同時にQRコードを出すので、その時は写真を撮ってQRコードをチェック、もしくは拡散してほしい。」とのコメントが出た。 映画最初でこのようなメッセージが出るのは異例のことでよっぽどのことだと少し緊張感が増した。 この映画については以前から話題になっているのは知っていたし、観たいと思っていたので上映館を知った時からスケジュール調整をし、急いで観に行ったのだ。
「正人」の日記

映画自評:「ナミビアの砂漠」で彼女は渇きを潤すことはできたのだろうか

テアトル梅田で「ナミビアの砂漠」を観てきた。 SNSでそこそこの噂になっていたので気になったのだ。女優さんも気になる人だったし。 ボクなりの総合感想を先に言うと、もっとシンプルに表現できる内容もあったのではないかと。詰め込み過ぎたのではないかと。 先日観た黒沢清監督の「chime」は内容を潔く削り成功だった。どうしても比較してしまう。 また映画を観ながら「あんのこと」を同時代性という観点からも想起してしまうのは自然のことじゃないだろうか。女優さんはわざと選択したのか、監督が意図して選択したのか…。 余りに色々と感じた範囲がバラバラでどう書けばいいのかまとまりが付かないので、今回はボクの興味のあった範囲で感想を書いていきたい。
「正人」の日記

映画自評:「愛に乱暴」はタイトルだけが乱暴で内容は言うほど乱暴ではない。

監督のキャスト選出は秀逸である。 役どころにピタリとハマる役者さんたちが素晴らしい。 役者さんの演技力と監督のキャスティング力の賜物がこの映画の成果と言えると思う。 幸せな生活を送っているはずの主婦が徐々に壊れてくのは、それぞれの「思い通り」に行かなかった生活に小さな歪みが徐々に入り次第に大きくなって修正が利かなくなってしまい、その「うまくいっていない現実」を認めようとしないことで取り返しのつかない結果を招いてしまう。 でもこれは、ごくごく一般家庭の一般主婦にも起こりうる日常の愛の事件だろう。
「正人」の日記

映画自評:「Chime」は聞えたのか、聞くのか。黒沢監督が仕掛ける平和な日常への問いかけ。

黒沢清監督の「chime」が密かに人気がある様なので観に行ってきた。 「映画の中の三大怖いものを詰め込んだ」と監督自身が語る今作の具体的に何が三つに当たるか知らずに観たが、「怖い」の定義は人それぞれで、程度も人それぞれなのだが、一般的には日常生活にはあり得ないもの。 その垣根を如何に映画の中で自然と思えるように越えられるかが監督の手腕かと。 (上から目線で言ってみました。w ゴメンナサイ。) そのキーワードが、 「それはリアルなのか、妄想なのか。」